スペイン語を学んでいると、「どちらも“みんなで”と訳せるけれど、実際にはどう違うの?」と迷う表現に出会うことがあります。その代表例が、entre todos と todos juntos です。
どちらも一見すると同じように見えますが、実は話し手がイメージしている場面や、伝えたいニュアンスはかなり異なります。今回は、例文を交えながら、この2つの使い分けを丁寧に整理していきましょう。
entre todos と todos juntos の基本イメージ
まずは、それぞれの基本的なイメージを押さえておきましょう。
| 表現 | 日本語イメージ | ニュアンス |
| todos juntos | みんな一緒に | 同時に・同じ場所で |
| entre todos | みんなで力を合わせて | 協力・分担・共同作業 |
todos juntos の使い方
todos juntos は、「行動するタイミングや場所が同じである」という点にフォーカスした表現です。「協力」や「努力」といった意味は含まず、単純に“一緒にいた”という事実を述べる場合に使われます。
- Fuimos a la escuela todos juntos.
私たちはみんな一緒に学校へ行った。 - Cocinamos todos juntos.
私たちはみんな一緒に(同じ場所で)料理をした。
このように、同時性・一体感はありますが、「役割分担して頑張った」「力を合わせた」とまでは言っていません。
entre todos の使い方
一方で entre todos は、「協力して」「力を合わせて」という意味合いがはっきりと含まれます。問題解決・共同作業・分担といった文脈で使われるのが特徴です。
- Cocinamos entre todos.
私たちはみんなで手分けして料理した。 - Entre todos buscamos la solución.
みんなで力を合わせて解決策を探した。
「それぞれが役割を持って行動している」というイメージが浮かぶかどうかが、todos juntos との大きな違いです。
不自然になる例に注意
文脈によっては、entre todos を使うと不自然になるケースもあります。
- Fuimos a la escuela entre todos.
(× とても不自然)
学校に行く、帰る、といった協力や分担が想定されない行動では、entre todos は基本的に使いません。この感覚は、日本語の「みんなで」とほぼ同じです。
まとめ|「一緒に」か「力を合わせて」か
今回は、entre todos と todos juntos という、どちらも日本語では「みんなで」と訳せてしまう表現の違いを見てきました。
ポイントはとてもシンプルで、
「同じ場所・同じタイミングにいた」ことを言いたいのか
「役割を分担し、協力して何かをした」ことを言いたいのか
その話し手の頭の中のイメージにあります。
・todos juntos:みんな一緒に(同時性・一体感)
・entre todos:みんなで力を合わせて(協力・分担)
日本語では同じ「みんなで」と言えてしまうからこそ、こうした違いは見落とされがちですが、
この感覚が身につくと、スペイン語の表現はぐっと自然になります。
「どちらの単語を選ぶか」ではなく、 「どんな場面を描写したいのか」を意識すること。 それが、ネイティブに違和感なく伝わるスペイン語への近道です。
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