スペイン語で「igual」と聞くと、まず「同じ(=igual que〜)」の意味を思い浮かべる人が多いと思います。 しかし実はこの単語、日常会話ではまったく別の意味で使われることがあります。

今回は、「igual=たぶん・もしかしたら」というカジュアルな使い方について、例文を交えてわかりやすく解説していきます。

igual の意外な意味:「たぶん」「もしかしたら」

スペイン語の igual には、「同じ」という形容詞のほかに、「たぶん」「もしかしたら」 という副詞的な使い方があります。 この用法は非常に口語的で、スペイン(特にマドリードや北部地方)では日常的に使われます。

英語でいえば “maybe” や “perhaps” に近い意味ですが、igual の方がやや軽く、「たぶんね」「まあそうかもね」というニュアンスを含みます。

文頭に置いて「たぶん〜」を表す

この意味での igual は、文頭に置かれることが多いです。 以下のように、友人同士の軽い会話で自然に使われます。

  • Igual voy, que quiero verte.
    たぶん行くよ、君に会いたいから。
  • Igual llueve pronto, así que vete ya.
    たぶんすぐ雨が降るよ、だからもう行きな。

このように “igual” の後には que〜 が続くこともあれば、動詞だけで文が完結することもあります。 どちらの場合でも、「たぶん〜」「もしかしたら〜」という柔らかい推量を表します。

スペインでは「quizá(s)」や「a lo mejor」と似た感覚で使われますが、igualの方がより口語的・くだけた響きです。友人との会話やSNSなどで頻出します。

igual que との違いに注意

注意したいのは、「igual que〜」の構文とは意味がまったく異なる点です。

  • Somos iguales.(私たちは同じだ)
  • Él es igual que su padre.(彼は父親とそっくりだ)
  • Igual voy luego.(たぶん後で行く)←こちらは副詞的用法

同じ単語でも、位置と文脈によって意味が大きく変わるのがスペイン語の面白いところです。

地域差と使用頻度

この「igual=たぶん」という使い方は、主にスペイン本国(特にマドリード以北)でよく聞かれます。 ラテンアメリカでも理解はされますが、現地では “quizá(s)” や “a lo mejor” の方が一般的です。

そのため、学習者がこの表現を使うと「おっ、スペインっぽい!」と感じてもらえることも多いでしょう。 実際の会話で軽いトーンを出したいときにぴったりです。

まとめ:igualは「たぶん」の一言に便利!

igual は「同じ」という意味にとどまらず、「たぶん」「もしかしたら」としても使える万能単語です。 特にスペインの口語では欠かせない表現のひとつなので、ぜひ会話の中で自然に取り入れてみましょう。

最初は違和感があるかもしれませんが、慣れてくると「quizá」よりも親しみのある響きで、ネイティブらしい自然な話し方ができます。

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