スペイン語を学習していると、He vivido… のような現在完了が「継続」なのか「経験」なのか、判断に迷う場面が非常に多くあります。日本語では同じ「〜したことがある」「〜住んでいた」のように見えても、スペイン語では時制によってニュアンスが明確に分かれます。

He vivido〜は基本的に「継続」のニュアンスになる

まずはご質問の文を確認しておきましょう。

  • ① He vivido en Tokio tres años.
  • ② He vivido en Tokio durante tres años.

どちらも文法的には100%正しい表現ですが、より自然な解釈は次の通りです。

=「(今も含めて)これまで3年間住んでいる」

つまり、この構造は経験よりも、英語の I have lived in Tokyo for three years. に近く、いわゆる継続の現在完了です。「昔3年間住んだことがある」という意味では基本的に使いません。

現在完了の「経験」は別の文脈で使われる

現在完了はもちろん「〜したことがある」という経験も表します。典型的には以下のような文です。

  • He viajado a España una vez.
    一度スペインへ旅行したことがある。
  • Nunca he viajado a Latinoamérica.
    一度もラテンアメリカに行ったことがない。

しかし、「3年間住んだことがある」というような一定期間を持つ経験を表すときには、現在完了は向きません。ここが日本語話者には特に誤解されやすい部分です。

「昔3年間住んでいた」=点過去を使うのが自然

過去のある期間に住んでいたという経験を示したい場合は、点過去(pretérito indefinido)を使います。

Viví en Tokio (durante) tres años.昔3年間住んでいた(今は住んでいない)

この形こそが、自然で誤解のない「住んだことがある」の表現になります。前置詞duranteは入れても入れなくても同義になります。

期間を強調したいときは「点過去進行形」もよく使われる

点過去より叙述的に、その期間をストーリーとして表現したい場合は、次のような形も一般的です。

Estuve viviendo en Tokio (durante) tres años.3年間暮らしていた(期間をより強く描写)

vivíよりも「その3年間の生活」に焦点を当てるニュアンスが強まり、作文や口頭試験でもよく使われる表現です。

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