スペイン語で「時間がかかる」と言いたいとき、よく出てくる動詞が durar と tardar です。
ただ、日本語にするとどちらも「時間がかかる」「〜時間だ」と訳せてしまうので、混乱しやすいポイントでもあります。
今回は、ヨルスペオンラインの学習者様から実際にいただいた質問をもとに、durar / tardar の使い分けを丁寧に整理していきます。
学習者様からのご質問
ヨルスペオンラインの学習者様から次のようなご質問をいただきました。
動詞durarの使い方について質問します。
イベント事の時間がどのくらいかかるかを表現する時はdurarを使う、との説明だったと思いますが、tardarは使えませんか?
日本語にすると、いずれにしても”時間がかかる”となると思うのですが。El vuelo dura ocho horas.
El avión tarda ocho horas en llegar.
上記文はある動画に説明されていた文ですが、主語のEl vueloはフライトというイベント(例えば映画)と考えればよいですか?
結論:durar と tardar は「主語」が違う
結論から言うと、durar と tardar はどちらも時間に関係する動詞ですが、主語にできるものが違います。
まずは、この2つを次のように整理しておきましょう。
| 動詞 | 基本イメージ | 主語になりやすいもの | 型 |
|---|---|---|---|
| durar | (イベント・出来事が)〜の時間続く | 授業・映画・旅行・フライト・地震などの出来事やイベント | イベント + durar + 時間 |
| tardar | (主語が)〜するのに○○の時間かかる | 人・動物・乗り物などの動作主 | 主語 + tardar + 時間 + en + 不定詞 |
つまり、「時間がかかる」という日本語訳だけで判断すると混乱しますが、何が主語になっているかを見ると、一気に判断しやすくなります。
durar:イベント・出来事が「○○の時間続く」
durar は、「イベントや出来事が、ある時間続く」という意味です。
時間の長さを言うときにとても便利で、「○○時間のイベントだ」というニュアンスになります。
- La clase dura una hora.
授業は1時間続く(=授業は1時間だ)。 - La película dura dos horas y media.
映画は2時間半だ。 - El terremoto no dura mucho.
地震はそれほど長く続かない。
このように、主語は「授業」「映画」「地震」といった、イベント・出来事になっています。
ご質問の文も同じで、
- El vuelo dura ocho horas.
フライトは8時間だ(=フライトは8時間続く)。
ここでの el vuelo は、まさに「フライトというイベント」です。映画(la película)と同じような扱いでOKです。
ですので、今回のご質問の「フライトというイベントと考えればいいですか?」という理解は完全に正しいです。
tardar:主語が「〜するのに○○の時間かかる」
一方、tardar は「主語が〜するのに○○の時間を要する」という意味です。
典型的な形が、
- (主語) + tardar + 時間 + en + 不定詞
です。例文も見ていきましょう。
- (Yo) tardo media hora en llegar a la escuela.
私は学校に着くのに30分かかる。 - Mis hijos tardan pocos minutos en dormirse.
私の子どもたちは寝入るのにほとんど時間がかからない。
ここでは「私」「子どもたち」が主語で、何かの行為(llegar / dormirse)をするのに要する時間を言っています。
そして、ご質問のもう一つの文も同じ構造です。
- El avión tarda ocho horas en llegar.
その飛行機は到着するのに8時間かかる。
この場合の主語は el avión(飛行機) です。つまり「飛行機(という主体)が到着するのに8時間要する」という構造になっています。
「フライト(イベント)」を主語にして時間を言うなら durar、「飛行機(主体)」を主語にして到着という行為にかかる時間を言うなら tardar、という整理になります。
使い分けのコツ:迷ったら「主語は誰?」
durar と tardar の使い分けで迷ったときは、次の2点だけで判断できます。
| チェック | YESなら | 例 |
|---|---|---|
| 主語はイベント(授業・会議・映画・フライトなど)? | durar | El vuelo dura ocho horas. |
| 主語は主体(人・乗り物など)で、「〜するのに」時間を言いたい? | tardar | El avión tarda ocho horas en llegar. |
これだけで大枠は間違えません。
さらに例を追加して、感覚を固めておきましょう。
- La película dura dos horas.
映画は2時間だ。 - Yo tardo dos horas en ver la película.
私はその映画を見るのに2時間かかる。
同じ「2時間」でも、主語が「映画」なのか「私」なのかで、動詞が変わっています。
- La reunión dura treinta minutos.
会議は30分だ。 - Los participantes tardan treinta minutos en llegar.
参加者は到着するのに30分かかる。
このように、durar=イベントの長さ、tardar=主体の所要時間という分け方ができると、かなりスムーズに使い分けられます。
補足:よくある間違い
最後に、初中級でよく起きる「つまずき」を一つだけ押さえておきます。
tardar は基本的に en + 不定詞 を要求するという点です。
- (OK)Tardo una hora en llegar.
- (NGになりやすい)Tardo una hora para llegar.
もちろん会話では文法的に正確ではない文が発話されることもありますが、学習段階ではまず「tardar は en とセット」と考えておくと安全です。
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前職の社内留学制度でペルー留学を経験し、ゼロからDELE C2 にわずか 11 ヶ月で合格。スペイン語技能検定1級合格(文部科学大臣賞)。
スペイン語教室「ヨルスペ」主宰、「ヨルスペオンライン」講師として延べ2万人以上にスペイン語を指導。
X(旧Twitter)、YouTube、Instagram、Threadsなど各種SNSでもスペイン語情報を発信中。合計フォロワー数は1.7万人以上。
